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みなさん、こんにちは。

冬らしくなったと思うと、もう数える程でクリスマス、迎春準備に追われるような日となりました。

さて、今頃なのですが【書の教室】7月号で掲載されました、準師範以上の昇段試験の結果を記事にしたいと思います。来年の受験を目論んでいらっしゃる方のご参考になれば幸いです。

今年は、春の師範試験で過去最低点(68点)となった手紙部門を受験致しました。

2022年 特別昇段試験 成績表 【手紙部門】

お陰様で、師範試験不合格そして最低点のリベンジができました。

課題1 84点
課題2 86点
課題3(創作) 77点。
封筒から出し点検したとき脱字を発見、再構成したのに別のところでまた脱字!気づきませんでした。テキストの優秀作品のページには2位の方の立派な作品が掲載されました(´-ω-`;)

師範試験と違い、提出まで40日以上の期間があり、誰もがしっかり書き込んで提出していることと思います。この試験では指定用紙ではなく、好きな用紙を好きなだけ練習に使うこともできます。

漢字調の課題1は、普通の漢字用半紙、仮名調の課題2と課題3の創作には散らし書に使う仮名料紙をつかいました。割付や実際の練習にはロール紙半紙を用いました。

課題1~2はテキストに見本があるのですが、自分で「ここは、ちょっと変えてこう書きたい」と思うところは変えてみました。変更したからといって減点されているとは感じられませんでした。

今回以外だったのは、課題2の仮名調の課題の点数が最も高いことでした。六段に上がる時の試験では課題1の方が良かったのです。創作の点数が最も低いのは予想しておりましたが、師範試験を考えますと、創作こそ高い点数をとる必要があります。

それより、作品の画像キャプションにも書きましたが、創作ではあれだけ注意して誤字脱字をチェックしたのに、最後の点検でも気づかずに提出してしまったという信じられないミスをした事がショックでした。

※課題3 3行目、〜「硯をきれいに洗って」が正しく、<硯を>が脱落しました。

創作では月例の競書で評価の高かった書きぶりで創作されるのがよいかと思います。私は月例競書に出品するほどの出来栄えのものを書けなくて、課題ふたつと創作課題の練習のみで終わっておりました。1~2回は出品したかな?というくらいでした。

脱字のような馬鹿なミスをするのは私くらいしかいないかもしれませんが、文字数が多いのでチェックは怠らずに。😅

朝晩の冷え込みが強い日が少しづつ増えるように感じます。呉々もご自愛くださいませ。

篠村鳳春

右から ①A課題75点 ②B課題74点 ③創作75点
条幅漢字部門
①A課題(岡田契雪師) ②B課題(王鐸・糸見溪南師) ③創作(活字出題)
18名ほど合格、最下位での通過。
同点の方がいるようす。

みなさん、こんにちは。秋めいてきましたね。

やっと、昇段試験の成績が届きました。見返してもやはり、創作や王鐸の臨書は特に下手です。ですので、これらのダメなところを直せばこれ以上の点数が取れると考えて、来年受験される方はご参考にされてください。

岡田先生のA課題はそっくりに書いたようでも、実際は書けてないですし、高得点を狙うならば、お手本以上のものを要求されるている気が致しました。

臨書に関しましては、課題としてテキスト掲載されているお手本ではなく、原帖から集字して書いております。創作は王鐸からの集字です。文字群と、文字群の接続が悪く、そこでいちいち途切れ縦の流れが止まっているのがよくみてとれます。書いてる最中はなかなか気づかないものです。^^;

右端の課題、僅かに変えたものを前回の青潮書道会全国展に出品しまして、結果、特選でした。点数にするとこのレベルであったかと、入賞できなかったことは仕方ないと頷きました。

今年は秋の間に仕上げてしまいたい、と、半切作品を書いておりましたが、9月10日以降はある事情ができて筆がまったく止まっています。

実は一緒に暮らしているネコ達のうち男の子一匹がうちを抜け出し行方不明になってしまいました。たいへん心配な日々が続きます。同居の先輩ネコに敗北してそのままベランダから下りてしまったようなのです。

タイミングが悪く、ワクチンによる高熱で寝込んでいる間の出来事でした。自力で帰って来ると信じ、毎日名前を呼び掛けながら3ブロック先まで徒歩でゆっくり歩いて回っています。

この件で全国展のみならず、月例の課題も全く手につかなくなっておりましたが、熱が下がった9月24日には、高野切三種の臨書を少しできる程度に落ち着きました。

文字を書くという行為には、心情が真に大きな影響を与えるものと改めて思い知ることになりました。

熱のためおやすみしていた書道教室も明日は開講です。生徒さん達に10月課題をお渡し、9月課題の仕上げにとりかかって頂きたいと思います。

この時期、案外と風邪を引きやすい気が致します。みなさん、ご自愛くださいませ。

篠村鳳春

こんにちは、みなさん。

朝の不合格の知らせに疲れながら、7月のペン字課題のお手本を2種、書き上げました。5月号の課題、集字創作は前回に続き佳作に入りました。

風 の文字、位置が高すぎ、小さい。
全体に墨量が少なくひょろっとしています。
縦画はもっと重厚に書かねばなりません。
松尾芭蕉
Sir C.S.Chaplin の言葉

コロナの関係で、対面でのお稽古が出来ませんので、月末までに届くように生徒さん達にお手本を郵送します。質よりとにかく締切遵守です(^^;

テキストの購入者であれば、解説など書き込んでコピーを送ってしまえば、とりあえず要件は済みます。著作権侵害にはなりません。

年間8800円のテキストを購入して練習せよというのは難しいのです。習う方が必要としているお手本がそのなかにひとつふたつしかないというのが、主な理由です。

しかし、失礼な物言いとなりますが、それは素人考えであり、あれもこれもやって漸く基本が身につくのです。書画同源という言葉も同じようなことを示しています。書の用筆が出来るようになったら、水墨画に必要な用筆ができるという具合です。

一冊のなかに、各書体五体はもちろん、仮名、水墨画、篆刻、創作などさまざま課題や、先生方の作品、購入者の優秀作品が掲載されています。

師範を目指すような場合、大前提としてざっと数えて5部門の課題を練習しつづけなければ、受験資格さえ取れません。

五段以下の方には古典から、半紙と半切にレイアウトし直された参考手本がある訳で、時短にもなりかなり役に立つわけです。

六段以上は活字での課題になるので、字典で集字して半紙や半切への布置章法は自らの手でデザインするか、あるいは師匠に教示してもらいます。

テキストは競書雑誌であり、出品は3課題までなのですが、実際はもっと沢山書いています。特に上を目指す多くの方はたくさんの練習をして、そのことを口に出しません。とても謙虚なのです。

楷書、行書、草書、手紙文、仮名散らし、漢字条幅、仮名条幅、調和体、集字創作、実用書、小字古筆、ペン字、、、、

篠村は普段これらのなかから、好きなものと下手なものを選択して重点的に書きますが、不合格の事実が示すように、まだまだです。

六段を三種、七段を二種、取得しており、受験資格保有者となりましても、師範八段は山ひとつ向こう側だと実感させられました。謙虚に、もっと謙虚になって勉強しなければなりません。

話が逸れましたが、とにかく、生徒さんの為のお手本を書くというのは普段の良い練習となります。ただ、テキスト到着から1~2日後に発送するという期間が短いことがなかなかたいへんです。自分が決めたルールで首を締めることになっております。(^^;

自分で決めたルールは曲げにくいものですね。

篠村鳳春

①~③ 臨書課題。お手本作成のため写真は切り抜きますのでその前に写真を撮っておいたもの。

みなさん、こんにちは。

遅くなりましたが、出題された臨書課題の写真です。

テキストを持っていたのは【牛橛造像記】だけでたまたま練習しておりました。なのに、「橛」の木偏の点を書き忘れるという致命的なミスを犯してしまいました。

キャプションに書いたように、臨書課題は写真プリントで送られてきます。自作の手本はこれらを切り抜いて程よい大きさに拡大コピーします。

細かく文字にごとに拡大率を変えて、半紙サイズに切り貼り、レイアウト。つまり布置章法を決めたら、お手本のできあがりです。拡大率を決めるのが難しいです。拡大率を決めるにはルートの計算が必要なので、関数電卓を叩きまくりました。

①楷書 牛橛造像記 北魏

北魏の楷書は以前には、倣書課題として出題されたことがあります。北魏の楷書は書くのが難しい三角形の点画が多用されています。また、起筆・送筆・収筆に特徴のある文字で、むしろ特徴を強調しやすいはずでした。

②行書 黄州寒食詩巻 蘇軾

「葦」に長い縦画がある為、5文字でした。文字のサイズがバラバラで、もっとも布置章法の難しいものでした。また、行書とはいえ、点画の重なりが太くて崩し方が分かりづらく、五体字典などで崩し方の見えやすいものを参考にしました。それでも「竈」は誤字扱いだなと、後で気づきました。楷書とほぼ同じ筆順で良かったのに余計なことを考えてしまいました。

③隷書 開元占経 趙之謙

レイアウトのもっともやりやすい書体です。

八分隷と呼ばれる平たい文字の曹全碑や礼器碑とは趣のことなるもので初見でした。複雑に波打った小さな点画は書きにくいものでした。収筆での穂先の出口は、点画の裏表、真ん中と多様でした。烈火には北魏の趣があり、牛橛造像記に合わせた出題だったのかもしれません。

課題の写真は35mm幅程度の小さい写真です。腕試しにお手本作成から練習するというのも、今後の受験対策に有効かもしれません。

なお、拡大コピーの倍率400%では実寸に足りないことが多いです。コピーは一度のみ、コピーのコピーはやめたいということもありまして、今回は半紙2分の1サイズに合わせました。レイアウトしたそれを半紙の実寸大に拡大コピーする方法で手本を作成しました。

具体的には、半紙を半分にカットして名前欄を少し取り置いてから縦中心に線を引き、各文字を配置する訳です。配置の参考にしやすいので、各行縦中心と各行3等分の横線も引いておきました。各文字にも縦中心線を引くとやりやすいです。

文字を切り貼りするとき、行間や文字間隔は少し慣れないと感覚が掴めません。写真に撮ると少しわかりやすくなります。普段から何度となくお手本作成を練習しておくといざというとき短い時間で作成できるようになります。

今回の隷書課題。切り貼りした後、コピーするとこのように少し見やすいです。余分な黒い部分は修正テープなどで消すとさらに見やすいです。

令和二年の臨書課題はこちら。切り貼りのみです。これだと、見え方が随分違います。

ホワイトペンでアウトラインを書き込みした。想定したラインがまずければ、良い手本とはなりませんが、とにかく陰刻は見えにくいです。
中心を通す為に各文字に先にマーカーで縦線を引いて揃えて並べています。
極端に背の高い文字や横幅の広い文字、踊り点があるとそれらのバランスに悩みます。
隷書は波磔や折れの位置を縦に揃えます。なのでそこにマーカーでラインを引いています。

試験のときはこういった作業に時間を割くことになりますが、いきなり写真版だけ見て2行各3文字の配置で書くというのはなかなか難しいです。難なくできる方は、お手本作成の手間がなく即座に練習できるということですね。

他にも籠書きをしてお手本を作ったものもあります。ibisPaint Xで集字を読み込んで編集したあと、iPad画面上にロール紙(半紙2分の1の)をおき、トレースしました。

トレースした籠書き
トレースする前の画像がこちら。
欧陽詢 倣書課題。
ibisPaint X で、集字したものを切り貼り編集。「聞」の耳 は文科省漢字指導では横画は突き出しません。
欧陽詢の文字にはどちらもあって悩みましたが、突き出さない形で書きました。突き出しても良かったかもしれません。

ibisPaint Xでの画像をプリントするには、コンビニに行かなくてはならず、雨降りだったのでトレースした次第です。

課題からの作品手本製作は、色々な工夫の仕方があると思います。ご自分に合う方法を見つけましょう。

それより、陰刻をみて、さっと書ける実力をつけること、がより大切かもしれません(^^;

篠村

みなさん、こんにちは。コロナ禍がなかなか収束せずあれこれと不便なことや不都合なことが多くて嫌になりますね。

さて、今回は在宅試験では実際にどんなことをしているのか、詳しくご説明したいと思います。成績は追って投稿いたします。創作や昇段試験など、何かのお役に立てれば幸いです。

2021.4.15~4.20 、在宅による昇段試験が実施されました。日本教育書道研究会では八段の昇段試験を師範推挙試験と呼びます。15日、9時頃、宅配にて試験問題と指定用紙が届きました。試験の始まりです。

試験課題の説明をよく読む前に、「とにかくコピー!」ということで、古典の写真版のサイズを測り拡大倍率を計算することから始めました。昨年も受験しましたから、説明は読み飛ばしても大丈夫でした。

写真用のてかてかケント紙?で漢字の古典三種の臨書が必ず出題されます。なので、まずは拡大コピーな訳です。レイアウト(布置章法)を決めるのには、それぞれ大きさの異なる文字をほどよく調整し配置しなければなりません。隷書はどの文字もだいたい同じ大きさなので、配置はやりやすいです。

今回、写真版の古典は、拓本のもの(陰刻)2点、陽刻1点でした。文字の見えにくいところや、欠けているところは、手持ちのテキストと字典で何とかなりました。

二月ころ、Ibis paintXをiPadにインストールしましたので、写真を切り貼りして編集することが可能となりました。倣書、行草書創作、半切創作の3課題はこちらでレイアウトを決めました。集字は書法字庫(簡体字中国語)というアプリを用いつつ、確認は各種字典を用いました。

ibisPaintXだと、拡大縮小がピンチイン・アウトなのでその点はらくでした。中心を揃えるのも、画面に定規を表示できるので便利でした。また、作成したものは、iPadやiPhoneの写真に落とし込んで保存すれば、コンビニで普通紙プリントも可能です。今回はiPadの画面だけみて書くこととなりました。

【倣書・行草創作】「褒城聞曙鶏」

欧陽詢の書風 倣書 デッサン
古典からの文字は【鶏】だけでほかは改めて調べなくてなりませんでした。配置については大助かりでした。
ibisPaintX 使用

試験問題の古典の写真をうまくiPadで撮影出来れば、同様に編集できたのですが、どうしても歪んでしまいます。そのため、コピーによるお手本を苦心して作りました。切り貼りしてコピーをとり、チェック。大小バランスのおかしい文字は数パーセント刻みでコピーを複数とり、サイズ違いを貼り直してようやくそれなりのものになります。この作業のためにコンビニを何往復もしました。(^^;

前置きが長くなりましたが、このように、自分でまずお手本を作るところから始めるので、実際に筆を執ったのは翌日からでした。文字の調べものにかなりの時間と労力が必要でした。視力がどんどん落ちて字典の小さな文字などはぼやけてしまいました。

めんどうなのは、崩し方の分からない文字です。それらは日本人の方が出版されている五体字典で一般的なやり方を調べますが、中国古典では日本と違う崩し方も見受けられなかなか厄介です。師匠のいらっしゃる方は質問できるので幸いです。

とにかく調べなくてはならない漢字はとても多くあります。漢詩20文字の楷書・行書・草書。これだけで既に60文字です。倣書と創作のための漢字5文字。手紙とペン字の文章にあるそれぞれの漢字数十個。指定姓名の漢字5個。

上段 左から。

【隷書】開元占經 趙之謙 「龐鴻蓋乃道之」

【行書】黄州寒食詩巻 蘇軾 「竈焼湿葦那」

【楷書】牛橛造像記 北魏 「願牛橛捨於分」

【手紙文】卒業生が私の還暦祝いに油絵を描いてくれました。朝日が昇る東雲の画題で希望と勇気を頂いて日々新たに励んでおります。

【行草創作・倣書(欧陽詢または欧体)】「褒城聞曙鶏」

半紙課題 六種
本文・落款ともに配置で大きく失敗しております(´×ω×`)
もちろん文字造形も上手くはありません。

【漢詩(半切)】霏微過麥隴蕭瑟傍莎城靜愛/和花落幽聞入竹聲 (中唐・皎然)

半切課題

【漢詩(小文字)】霏微過麥隴蕭瑟傍莎城靜 愛和花落幽聞入竹聲 (中唐・皎然)

【ペン字】「善く行く者は轍迹なし」上手に歩く人は足跡を残さない。立派な仕事を遂げた人ほど手柄を誇らない。価値ある社会貢献とは目立たぬものだ。

半切と同じ漢詩の小文字(楷書・行書 4行)課題と、指定文章のペン字課題

今年の指定用紙は少し滲みやすく、墨液の濃さに苦労しました。含みすぎるとあっというに広がり、用紙をダメにしてしまいました。楷書と隷書は特に筆運びが遅い方なので、墨量にはかなり気を配りました。ダメにした用紙はその後、滲みのチェックに使いムダにならないようにしました。

時間経過により墨液から水分が飛んで墨が濃くなりますので、少量のお水を足したりするので、滲み確認といった作業が必要となります。濃すぎても薄過ぎても不都合なのです。

寝食を削って取り組んだ4日間でした。作品は20日午後5時必着ですので、実際には4日間となるのです。昨年秋に七段に合格された方は「書の教室」来年2月号に師範推挙試験の案内が載りますので、ご覧ください。

試験内容がテキストに掲載されるのはかなり遅い時期となります。上に紹介した課題にチャレンジしてみてください。古典臨書の写真版は後日撮影して投稿を修正しますので、暫くお待ちください。

それでは、7月号(6月21日ころ着)に合格者が発表されるまで、篠村の合否予想、課題採点などで楽しんでください。昨年は681点以上が合格でした。

本人予想は2~3点不足、残念ながら不合格です。減点箇所が明らかに存在すること。そもそも半数近い課題において得点が低いであろうこと。加点する程の良いところが見当たらないから、というのが理由です。(^^;

昨年の私の課題ごとの点数では、最低68点(行書)、最高84点(小文字とペン字)です。不合格 29位 680点でした。ちなみに七段以下昇段試験では87点が最高得点です。どう書けば90点に届くのでしょうね。何かの学科試験なら100点は取ろうと思えば取れるものですが、書に満点はありえないですね(^^)

篠村鳳春

みなさん、こんにちは。2度目の緊急事態宣言発出があり、さらに延長となりそうな気配。何となく気持ちが重くなっていくような気が致します。

さて、本年も【書の教室】師範推挙試験の申し込み時期となりました。申込や受験料などは三月十日が締切です。受験するか否か難しい心境です。

在宅受験で、試験期間は四月中頃の6日間に一斉に実施されます。

昨年の試験日程は、試験課題4/16午前着、作品は21日必着でした。流通の滞りを心配して締切より一日早く届くように提出したのでした。この年は、一点足りずに不合格でした。

昨年の試験時期は一型糖尿病の Tynanという猫の看病をしながらの受験でした。病気がなければ飼い主さんと姉妹ネコ達とともにイギリスへ帰るはずでした。在庫もなくなり輸入も止まり、いつものインスリンが手に入らなくなりました。代替品は彼の命を縮めました。試験が終わるまでは生き延びてくれましたが、約一ヶ月後、5月25日、入院先で亡くなりました。

こんなに早く亡くなってしまうなんて、、、試験前二月頃から、さらには試験課題に取り組む数日間、一日2回のインスリン注射と食事以外はあまり構ってやれませんでした。もっと構ってやれば良かったという後悔があります。

今年、受験するとなれば、慢性腎臓病のはなちゃんと小梅の看病をしながら、となります。小梅はまだ初期なので、すぐに亡くなる心配はありません。心疾患を同時に抱えるはなは、今日明日、旅立つかもしれません。

そのような環境で集中して試験課題に取り組めるのか、まったくわかりません。金銭的な事情も絡んでまいります。受験料二万円と試験にかかる他の費用は(発送手数料、練習用の各種用紙など)私にとりましては気軽な金額ではありません。

また、折り悪くメガネを新調せざるを得なくて、四万円近い出費があったばかりなのです。

はなが亡くなれば火葬費用に三万円ほどかかります。受験料を支払う前に亡くなったなら火葬費用は何とかなります。しかし、受験料を払った後に亡くなると、火葬費用の都合がつかず、はなを燃えるゴミとして処理しなければなりません。

本当にこんなに悩ましいことはありません、はなをとるか試験をとるか。

普段通りに生活することが、にゃんずにとっては好ましい生活です。しかし、試験2ヶ月前くらいから試験が終わるまでは私は「鬼」にならなくてはなりません。

もし、私が鬼に変化している間に死なせてしまったら? 在宅試験中に亡くなったら? 悔やんでも悔やみきれません。もちろん試験どころではなくなります。

申し込み締切の3月10日まで、試験対策の練習を重点的にしつつ、はなの様子をみて決めたいと思います。

私に限らず、あれこれの事情を抱える方の方がずっと多いのだと思います。自分を高めるために誰かを、何かを犠牲にするのは心がひどく痛みます。

師範試験を受験するか否かで悩んでいらっしゃる方々、どうにかこうにか許されるなら受験してご自分の糧となさってください。私の昨年の不合格作品が少なからずお役にたてるかと存じます。

私はもう少し、悩んでみます。

篠村鳳春

みなさん、こんにちは。

暑さが本格的となり、同時に台風発生も多くなりました。

みなさんのお住まいの地域で被災された方がいらっしゃらないと良いのですが。

さて、過日7月31日は、在宅受験による日本習字教育財団の高段位試験課題提出期限でした。

郵便局の夜間受付間際まで頑張られた方、早々に提出された方。様々であったかと思います。

受験を通して、古典・古筆の魅力に目覚めたり、中国・日本の書道史に興味を持たれたり、個々に大きい収穫があったことと存じます。

興味の対象は千差万別ですから、どういうことに興味が湧いたり、何にお気づきになったのか、機会があればお伺いしたいところです。

とは申しましても受験された方にとりましては、試験結果がもっとも大きな興味の対象でしょう。

過去の投稿記事に「合格限度見本」として受験当時の作品を掲載しております。具体的な成績表のない試験ですので、写真の作品程度に書けていれば、まず合格です。(*^_^*)

過去投稿記事と重複しますが、この記事の最後に臨書と六朝体の二枚(八段)を添付しておきました。
今見ると、恥ずかしい出来ではありますが;^_^A

ご自分の作品と良く比較されて「合格」の安堵感をお持ち頂ければと思います。

たくさんの課題に取り組まれ、本当にお疲れ様でした。しばし、ゆるりとお過ごしください m(_ _)m

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篠村 美果

みなさん、こんにちは。

今年、7月に日本習字教育財団実施による高段位試験の【七段位合格通知書】が10月初旬に届きました。

また、最近になって「合格之証」が届きました。

まだ額縁にセットしてないので、写メはございませんが…。

観峰流書道宗家とは違い、合格之証の一部に

「漢字部門」とカテゴリーが記載されているのが残念です(^_^;)

漢字しか書けないわけもないのですが、財団の方ではカテゴリー別受講となっています。

そのため、こういった残念なことが起きてしまいます。

あとになってしまい恐縮ですが、受験にさいしお世話になりました各方面の皆様にお礼申し上げます。 m(_ _)m

篠原 美香

高段位試験

サイト管理人 による 習字, 資格, 感想, 書道,ペン字 への投稿 (習字, 資格, 感想, 書道,ペン字)
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みなさん、こんにちは。
GWを如何お過ごしでしょうか?

さて、昨年に続き高段位試験申し込みの時節となりました。
大きく異なるのは、試験の主催が観峰流書道宗家でなく、宗師が設立した日本習字教育財団と代わることです。
また、漢字部門という具合に細分化された受験になります。宗家から高段位を允許された者は、漢字に限らず仮名も書けます。
本来、書道というなら各書体、漢字・仮名を含むのではないかと思うのです。
もちろん、好き嫌い、得手不得手があって普通です。それでも最低水準をクリアできるのが高段位を受験する意義の一つだと思っております。
しかし、自己研鑽の結果を試すには良い機会です。
受験するか否かこんなふうにあれこれ考えていたら、月も改まった朔の日に支部長仲間に巻き込まれ、七段位試験を受験する羽目になりました。(^_^;)
今年度から在宅での受験が基本となり、受験しやすいのは確かです。
これから7月中旬まで、お稽古の合間を縫って、書道史や理論など机上の学習が必要です。この辺りは、昔でいう大学共通試験世代なので、テクニック?を駆使して攻略する予定です。実技はひたすら練習あるのみです。10課題12品を定められた期間に提出できるよう、篠を巻き込んだS支部長と競い合いながら頑張ります。上達には拮抗するライバルがいるのがいいです。
ただし、受験に伴い指導が疎かにならないように時間配分を検討する必要があります。
一方で、指導者が頑張る姿を見て、生徒さん達のモチベーション向上に繋がることも期待したいです。
自分のことながら、「欲張りだなぁ」と飽きれてしまった受検の決意でした(^^)